がんの化学療法について勉強する・・その③-3

がんの化学療法について勉強する

前回の続き・・・その③-3、副作用と対処方法を勉強します。

先回は感染症、悪心・嘔吐、食欲不振を勉強しました。

今回は副作用症状;下痢、便秘、貧血、出血、倦怠感、疲労感を勉強します。

<副作用と対処方法>

下痢・・・腸管の蠕動(ぜんどう)運動が活発になるために起こる「コリン作動性下痢」と腸管の粘膜が障害されて起こる「腸管粘膜障害による下痢」がある。その他の原因として腸内細菌のバランスの乱れや不安などの精神的要因も下痢の原因として挙げられる。

・「コリン作動性下痢」:化学療法により消化管の運動を支配する副交感神経が影響を受けて蠕動運動が活発化するためが原因。化学療法開始当日から数日後に現れることから、早発性下痢とも呼ばれる。

・「腸管粘膜障害による下痢」:化学療法により消化管粘膜の直接障害や白血球減少時の腸管感染が原因となることが多い。治療開始約10日~14日後くらいに現れることから、遅発性下痢とも呼ばれる。

下痢の治療として・・・整腸薬や止痢薬、抗コリン薬などを処方する。激しい下痢による水分接種が出来ない場合があるので、その場合は直ちに医師の診断を仰ぐ事。また下痢と同時に好中球数の減少が見られる場合には抗生物質などを併用して対処する。

(セルフケアのポイント)

・下痢をすると体内の水分やミネラルが失われるため、ミネラルバランスのとれたドリンクで十分な補給を心がけること

・安静にして、おなかが冷えないように腹部の保温を心がけること

・乳製品や香辛料、カフェインを含んだ飲み物、お酒は控えること、また、野菜やイモ類のような食物繊維の多い食品、揚げ物などの脂肪の多い食べ物も控えること

便秘・・・抗がん剤による悪心・嘔吐を抑える目的で制吐剤を服用している場合、腸管の蠕動(ぜんどう)運動が低下して便秘を起こすことがある。また食事量や水分摂取量の減少、食事内容の変化によって便の量が少なく、硬くなることも便秘の原因と考えられる。食事量減少には悪心や食欲不振なども関係する。

便秘の治療として・・・腸管の蠕動(ぜんどう)運用を活発化すること。硬い便をやわらかくすることの2つが便通コントロールのポイントになる。腸管の蠕動運動が低下している場合は、消化管運動改善薬。逆に便が硬くなっている場合は、緩下剤が処方される。

(セルフケアのポイント)

・水分をなるべく多くとること。飲みやすいものを少量ずつとることがコツ

・野菜やイモ類のおように食物繊維の豊富な食品を取る事も大事

・排便習慣をつけるために、毎日朝食後などに排便を試してみる

・便意を催したらすぐにトイレに行く習慣をつける(我慢しない)こと

・積極的に体を動かすこと。また、お腹をマッサージしたりツボ刺激も効果的

*有効なツボ。。。一例ですが手の親指と人差し指の間の付け根あたりにあるツボ(合谷;ゴウコク)がそうらしいです。

***妻も時々、便秘になる事があって薬を服用している。⇒酸化マグネシウム:便を柔らかくする作用がある。
ただ、大腸がんで便秘の場合、食事はかなり難しいと思います。ちなみに、1回目の入院時は脱繊維食・・腸閉塞の可能性でそうなった経緯。現在は大腸のがんはCTで確認できないくらいの状況なので、普通食。ただ普通食でも味覚異常なんでこちらも大変。今なお食事が一番難しいです。。。

貧血・・・化学療法によって骨髄中の造血細胞の働きが抑えられると赤血球数が減少する。しかし白血球(好中球)に比べると赤血球の寿命は長いので抗がん剤治療直後に急激に減少するなどの貧血症状が生じることは少ない。また、めまい、ふらつき、息切れなどの症状が現れるほど高度な貧血が起こることはまれとなる。

貧血の治療として・・・よほど重度の貧血でないかぎり、輸血などの治療を行う必要はない

(セルフケアのポイント)

・安静を心がけ、急に起き上がったりせずにゆっくりと動作すること

・歩くときは息切れしないようにゆっくり歩くこと

・歩行中にふらついたりめまいがした場合は無理をせずに安静にすること

***実は今年の2月初めに、重度の肝機能悪化により輸血をした経緯がある。今、思う事、献血して頂いた方へ・・心よりお礼申し上げます。

出血・・・化学療法によって骨髄中の造血細胞の働きが抑えれると血小板数が減少する。血小板は血液を凝固させ止血する作用があるため、血小板数が減少すると血が止まりにくくなったり、出血しやすくなったりする。

出血の治療として・・・血小板数が著しく減少し出血の危険性が考えられるとき、血小板の輸血を行う
(セルフケアのポイント)

・安静を心掛けること

・刃物などの取扱いに十分注意すること

・鼻を強くかんだり、排便時に強くいきまないようにすること

・ゆったりとした服装がおすすめ

・転倒などによる外傷、打撲に注意すること

***現在、妻の化学療法は2週間間隔で投薬しており、毎回血液検査を実施しているので経過を確認できているが、血液検査の間隔が長い場合は不安になるだろうな。。

倦怠感、疲労感・・・化学療法を受けている多くの人が「だるい」、「疲れやすい」「気力低下」「身体が重い」「集中力低下」などの倦怠感や疲労感を感じることが多い。原因ががんそのものに関連する場合や、不眠、食事量の低下によるミネラルバランスの乱れ、うつ状態、貧血により場合などさまざまな感じ方がある。

倦怠感、疲労感の治療として・・・カウンセリングなどを通じて原因を明らかにし、原因に合わせた治療を行う

(セルフケアのポイント)

・まず原因を明らかにすること(そのために医師と相談すること)

・十分な睡眠をとること

・好みの音楽を聴いたり、散歩に出かけるなどをして気分転換を図ること

・自分好みに合った食べ物を食べたい時に少しでも食べること

・入浴やマッサージをしてみる

***実はこのサイトを立ち上げた最たる想いの中で、一番気になっていることがこれに相当する。どれだけ前向きな日常生活を送る事ができるかを考えながら妻にはがんと闘ってほしいと思っている・・ただそれだけだが・・・。
ただ妻は妻で家族の事を想って何かしてあげたいと言う気持ちと自身の闘病と言う考えが共存していてどちらを優先するかを迷っているみたい。

本日は以上、、次回は副作用として口内炎、血管外漏出、血管炎に関する事を勉強します。

お疲れ様っ、がんばろうね。




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