がんの骨への転移について勉強する・・・①
<がん骨転移の基礎知識>
昨年末に突如腰痛が発症し、腰椎部の圧迫骨折と診断された経緯もあって、骨への転移について勉強したいと思っていたため、<がん骨転移の基礎知識>と題して収集した情報を纏めてみる。
***ちなみに、圧迫骨折した箇所はがんの転移はないを診断を受けている。ただ、なぜ圧迫骨折を発症したかは不明である
1、がんの転移とはどのようなことなのか・・・
・がんが大きくなって、さらに増える場所を求めて血管やリンパ管に入り込み、離れた部位へがんが飛んでそこで増殖することを「転移」と言う。
***ちなみに、妻のがんの原発は大腸。そこから肝臓に転移した経緯である。
また、がんの種類によっても異なるが骨や肺、肝臓、リンパ節には転移しやすいと言われている。
2.どのがんの種類が骨転移しやすいのか・・・
・まず、がんの種類によって骨転移のしやすさは異なる。
例えば乳がんや前立腺がん、肺がんは骨転移しやすい性質があると言われている。しかし、実際にどの程度骨転移が生じるかは、がんの進行度や経過にどのような治療を受けたか、また治療の効果などによって、一人ひとり異なる事を理解しておく必要がある。
(骨転移しやすい性質)
・非常に骨転移しやすい>>>乳がん、前立腺がん、肺がん
・骨転移しやすい>>>腎がん、甲状腺がん
・近年骨転移しやすくなったとされている>>>大腸・直腸がん
・比較的骨転移しにくい>>>胃がん、肝がん、膀胱がん、子宮がん、食道がん、咽頭がん、喉頭がん、、など
3.どの骨へ転移しやすいか・・・
・身体の中心部に近い骨や、がんの発生した部位に発生しやすいと言われている。
骨転移は脊椎(一般的に背骨)や骨盤、大腿骨、胸骨、肋骨、上腕骨など、身体の中心部に近い部位に発生しやすいと言われている。ただし、これはがんの種類などの関係はなく共通の特徴である事を理解しておくこと。
中でも脊椎や骨盤、股関節は体重を支える骨であるため、痛みや骨折を起こしやすい部位になる。
4.どのようにして骨に転移するのか・・・
・がん細胞は「破骨細胞」の力を借りて骨に転移する。
骨は非常に硬いので、がん細胞が住みつくには適さないようなイメージがある。では、どのようにしてがん細胞が骨に住みつくのか・・。
○破骨細胞を利用して増えるためのスペースを確保
骨はいつも同じような形に見えるが、古い骨を壊す「破骨細胞」と新しく造る「骨芽細胞」がバランスよく働く事で常に新陳代謝が行われている。がん細胞は破骨細胞を利用して骨にすみつくためのスペースを確保し、そのスペースにがん細胞が増殖して新陳代謝のバランスを崩して骨を異常にしてしまう・・・(骨病変)
○骨転移にもタイプがある
骨にがん細胞が住みついた後、さらに骨を壊すタイプの骨転移を「溶骨型」、骨を造るタイプを「造骨型」と呼び、療法が混在する場合もあって「混合型」と呼ばれる。
(がんの種類と骨転移のタイプ)
・乳がん>>>混合型、溶骨型、(まれに造骨型)
・前立腺がん>>>溶骨型、(まれに造骨型)
・肺がん>>>溶骨型、(混合型、まれに造骨型)
・腎がん、甲状腺がん、副腎がん、悪性黒色腫、大腸がん、肝がん>>>溶骨型
5.どのような症状が現れるか・・・
・痛みや骨折が主な症状となる。また、脊髄圧迫や高カルシウム血症の原因にもなる。
骨転移が生じても急速に生命へ影響を与えることはない。しかし、痛みや骨折などで日常生活に支障をきたす様な症状が出るため、早期に治療を開始する事が大切。
○痛み
転移した骨の周辺が痛い。最初は軽い痛みだが徐々に強くなり、転移部位の骨を動かしたり、体重をかけたりすると激しく痛みだしてくることがある。
○骨折
がんが転移した骨は折れやすくなっていて、ちょっとした動作で骨折してしまう恐れがある。特に溶骨型骨転移、あるいは脊椎や大腿骨頸部(付け根あたり)周辺の骨転移では骨折しやすい。
○脊髄圧迫(しびれやマヒなど)
がんが脊椎に転移した場合、初期には背中や腰、あるいは脇の痛みが起こる。進行すると手足のしびれやマヒ、排尿・排便障害(自力での排泄ができなくなる)などの症状が現れる。さらに進行すると完全に下半身マヒになることもある。なので、初期の痛みが始まった段階で発見し治療する事が大事になる。
○のどの渇き・頻尿・悪心(高カルシウム血症)
骨転移によって骨の破壊が進み、骨から多量のカルシウムが血液中に流出するために起きる症状。主に広範囲に骨転移が生じている場合に現れ、眠気やのどの渇き、悪心、嘔吐などがみられる。
今回は以上・・・続きは次回
それではっっと