がんの骨への転移について勉強する・・・②

がんの骨への転移について勉強する・・・②

<がん骨転移の基礎知識>

昨日の続き・・

(昨年末に突如腰痛が発症し、腰椎部の圧迫骨折と診断された経緯もあって、骨への転移について勉強したいと思っていたため、<がん骨転移の基礎知識>と題して収集した情報を纏めてみる。)

***ちなみに、圧迫骨折した箇所はがんの転移はないを診断を受けている。ただ、なぜ圧迫骨折を発症したかは不明である

今回は骨転移の治療について

1、骨転移はどの様にして見つけるのか・・・

・問診などによる身体状態のチェック

診察や血液検査などで全身の状態をチェックし、骨転移などのがん進行・再発が起きてないかを確認する。痛み、しびれが持続するようであれば早急に医師に相談すること。

・画像検査

骨転移の診断に最も用いられるのは骨シンチなどの画像検査になる。通常は単純レントゲン写真と骨シンチで骨転移が疑われる部位がないかを調べて、疑わしい場合はCTうやMRIなどで詳しく調べる。

「骨シンチグラフィ」・・・骨転移部位に吸着しやすい放射性医薬品を注射し放射線を感知するカメラで撮影し骨転移部位を黒く映し出す検査方法。簡単に全身の骨を一度に調べることができるが、骨転移以外の病変も黒く映ってしまう事があったり、腎がんや甲状腺がん、肝がんのような溶骨性骨転移は写りにくいことがある

「単純レントゲン写真」・・・X線を利用し骨を写真撮影する方法。主に痛みのある部位や骨シンチで異常の認められた部位を確認するのに用いる。簡単に撮影できるが、小さな病変を写すことが出来ず、胸椎や骨盤は他の骨や内蔵と重なって写るので骨転移が分かりにくいというデメリットがある

「CT」・・・X線をいろいろな角度からあてて身体の断面像を撮影する方法。小さな病変も写すことが可能で他の疾患との鑑別にも有用で同時に内蔵も検査できる利点がある。

「MRI」・・・磁気を使用しいろいろな角度から身体の断面を撮影する方法。CTよりもさらに小さな初期の転移を検出することが可能で特に脊椎の検査に有用である。しかし体内にペースメーカなどの金属を埋め込んである場合は撮影できないことがある

・腫瘍マーカー・・・一部のがんでは血液検査で腫瘍マーカーを調べることでがんの勢いが判る場合がある。その場合、骨転移の病状も主要マーカーの値と相関することがある

(代表的な腫瘍マーカー)

AFP・・・肝がん

CEA・・・肺がん、大腸がん、胃がんなど

CA15-3・・・乳がん

PSA・・・前立腺がん

・骨代謝マーカー・・・血液や尿を検査して破骨細胞や骨芽細胞の働きを調べることがある。この検査は「骨代謝マーカー」を呼ばれ骨が壊されていることを示す(骨吸収マーカー)と骨が造られていることを示す(骨形成マーカー)がある

2、骨転移がみつかったら・・・

・がん自体に対する治療とともに骨に対する治療を併せて行う

現在、がんに対する治療として主に「手術」「放射線治療」「化学療法」の3つの治療法がある。一般に早期がんのように転移がなく、病巣が1ケ所に限られていて切除可能な場合は手術で切除することが優先される。しかし、肺や肝などの内蔵、リンパ節に転移がある場合にはがん細胞が血液やリンパにのって身体の中をめぐっている状態であるため、通常手術は行わず、くすりによる全身に対する治療を優先する。

消化器系のがん(胃がんや大腸がん)や肺がんでは「抗がん剤治療」が行われ、また乳がんや前立腺がんはホルモンの刺激によってがん細胞が増殖することが多いので「ホルモン療法」お有効になる。

**骨転移の治療法はがんの種類や進行度、全身の状態や症状の程度など、さまざまな点を考慮して決定する。治療法の決定は主治医とよく相談し十分に理解・納得した上で治療を受けることを薦める***

3、「骨に対する治療」はどのようにするのか・・・

・治療の目的や症状に応じ、薬による治療や放射線治療、手術を行う

骨に対する治療には、薬(骨修飾薬)による予防・進行の制御、薬による鎮痛、放射線治療、手術がある。

○どの様にして治療法を選ぶか

治療の目的(痛みを取ることか、骨折予防か、あるいは骨折の治療か・・など)

全身の状態や病気の進行度

骨転移の進行度(骨折の有無、骨転移の数)

・・などを考慮して治療法を選ぶ。また、複数の治療法を併用することで効果の増強を狙うこともある。

今回は以上。。続きは次回に。。。

次回の内容(予定)は

骨修飾薬とはどのような薬か

鎮痛剤はどのような薬があるのか

放射線治療とは

手術はどのような時に行うか

を勉強する予定。




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